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IKLSの考える未来観

変化の時代の4つの流れ

Alchemy Session今、私達を取り巻く世界は大きな変化の時代を迎えています。先の見えない時代といってもいいでしょう。そこでは、さまざまな知が交錯し、多くのイノベーションが生まれ、前提条件は激しく変化していきます。変化が変化を加速しているわけです。こうした変化の背景にある特徴は、「豊かな社会」、「技術の進歩」、「グローバル化」、「普遍志向の必要性」の4つに代表されます。

  1. 「豊かな社会」になるに従い、価値観は多様化し、豊かな生活へ向けてのニーズが高まり、デザインやソフト、感性など、これまで日本企業が得意としてきた品質やコストの軸では捉えきれない価値が求められます。
  2. 「技術の進歩」は、絶え間ないイノベーションとネットワーク化を可能にし、集合知を活用する技術的なインフラが着々と整備されています。モノづくりへのこだわりだけでは、ビジネス機会が限られてしまいます。
  3. 「グローバル化」はBRICSの発展を促し、資本主義市場を飛躍的に拡大すると共に、世界中の知が飛び交い、共創する環境を生み出すようになりました。集合知もグローバル化の枠組みの中で最大限に活かすことができます。このように変化する環境を相手に、自らを発展させていこうとするためには、ビジネスのフロントラインでもグローバルな発想が欠かせません。
  4. 「普遍志向」とは、地球や人類に対する普遍的価値の重要性という新たなうねりです。すなわち、小手先の変化乗り切り策や受身の変化対応策ではなく、地球環境や、人類・社会の公共善に繋がる骨太な思考を基に、大きなビジョンを描いて、自社の針路を描き、世界に貢献していくことが必要となっているのです。これは私たちのこれまでの生活観や価値観そのものの変化を要請しています。

「品質企業」から「知識デザイン企業」へ

このような4つの変化をうまくとりこみ、時代を切り開くためには、これまでの生産性や品質、コスト、納期などの基礎的なKPI志向の企業マネジメント、あるいはモノやサービスのクオリティにフォーカスするだけでは力不足です。いわば「品質企業」の時代は終焉を迎えたと言っても過言ではありません。

むしろ、イノベーション、クリエイティビティを得意とし、地球規模での発想で新たな価値をデザインし世界に貢献する、「知識デザイン企業」の登場が必要です。そしてそれを支える高質な知を生み出す組織、リーダー 、人材が不可欠になってきます。これが知識創造企業、知識経営の時代が叫ばれる所以です。

現状のマネジメントに対する危機感

このような状況を翻ってみたとき、企業内で人を司る人事や管理職の育成は、そのような観点で行われているでしょうか?そのような組織文化を作ろうというエバンジェリストはいるでしょうか?

また、Web2.0に代表される最新のデジタルツールも、依然として保守本流の枠外の危ないもの、ベンチャー企業向けのツールとして見られ、企業は変革のダイナミズムを取り込めていません。

このように、たとえ知識経営、創造企業の必要性は理解できたとしても、実際には、知識デザイン企業に変革するためのツールは圧倒的に不足しており、知識経営は具体的な人事マネジメント手法、リーダーシップや人材育成の手法に繋がっていません。社内には古いマネジメント観や人事観が跋扈し、企業の変革は進んでいないのが実態なのです。

このような状況を変えていくことができないと、日本企業はこれまでの強みや知を活用することさえできずに、生産性企業の体質がガラパゴス化し、古い体質と非効率さだけが残り、グローバルな創造経営時代に生き残っていくことはできません。

知識リーダーシップ綜合研究所のテーマ

theme-img02知識リーダーシップ綜合研究所では、以上のような未来観と危機感に基づいて、日本企業がグローバルな舞台で活躍する創造企業へと転換するために不可欠な、「人材マネジメント」と「リーダーシップ開発」がどうあるべきなのかをメインの研究領域とします。そして、その成果を基にした革新的なツールを提言し、定着させていきたいと考えています。

同時に、そのようなともするとアナログ的な企業の人事的側面を、最新のデジタル技術と融合させ、イノベーションの時代にふさわしい人事のしくみを模索していきます。いわば、創造企業の人材を活かす場として、組織内外の知をネットワークし、企業の人材の力をレバレッジするしくみの可能性を研究していくわけです。そして、その成果を基にした革新的なツールも提言し、定着させていきたいと考えています。

知識リーダーシップ綜合研究所の知のコンセプト

下記の4つがIKLSのコンセプトであり、3つの円が活動領域です。
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